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河野さんは、平凡な家庭生活を突如として襲った事件と、その後を振り返った。ポリグラフ(うそ発見器)を使った自白の強要など、自らや長男が受けた異常な警察の取り調べや、マスコミの容疑者扱いによる報道被害に触れ、「法律とは逆に『推定有罪』の世の中になっている」と、証拠もなく人を疑う風潮に警鐘を鳴らした。
冤罪(えんざい)の原因を、警察の初動ミスとマスコミの疑惑増幅としつつ、「皆さん一人ひとりの言動が世論となり、警察やマスコミに影響を与える。いつ冤罪に遭うか、いつ冤罪に加担するか分からないことを知っていただきたい」と訴えた。また、妻の存在や家族の結束、信頼してくれた友人のおかげで耐えられたことを話し、「人は孤立したらつぶされる。たった一人でも、自分を百パーセント信頼してくれる友人を持って」と呼び掛けた。
講演会は同町や町教育委員会の主催。会場は町内外から訪れた約六百人で埋め尽くされ、関心の高さをうかがわせた。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/mie/20031207/lcl_____mie_____001.shtml