2003年12月07日(日) 16時46分
上場の時期に既に盗聴 トップの顔、裏で違法行為(共同通信)
東証1部上場企業のトップという「表の顔」の裏で、盗聴を主導したとされる武富士会長の武井保雄容疑者(73)。武富士は株式を店頭公開、東証への上場を目指した1996年には既に盗聴を始めていた。「サラ金」という過去の負のイメージから脱却し、成長を目指す過程で、「危険分子」を抑え込もうと違法行為に手を染めていった。
武井容疑者らが、逮捕容疑となったフリージャーナリスト山岡俊介さん(44)の盗聴を始めたのは2000年12月。直前の11月、順調に推移していた株価が暴落し、社内に動揺が広がった。原因は、10月に山岡さんが雑誌に書いたとされる「T社は粉飾まがいの決算をする…」などの記事と、武富士側は思った。
「主な資金調達先の外国の銀行は、融資先の株価を重視する。株価下落で融資が止まるのではないか」。影響を懸念した武井容疑者は、渉外担当をしていた中川一博容疑者(42)に山岡さん宅の電話盗聴を命じた。(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031207-00000067-kyodo-soci