2003年12月05日(金) 19時51分
生活保護記録紛失受け、個人情報取り扱い調査 問題点を個別指導へ−−県 /静岡(毎日新聞)
◇全職員研修も
生活保護世帯の支給状況などを記した記録を県職員が無断で持ち帰って紛失していたことなどを受け、県は4日、個人情報を取り扱う全部署を対象に取り扱い状況などを調べる実態調査をしたうえで問題点を個別指導していくことを決めた。個人情報の適正な取り扱いを徹底するため全職員が対象の研修も始める予定で、これまで各部署まかせだった個人情報の取り扱いを根本から見直していく。
実態調査と個別指導は、個人情報保護に関する事務をしている情報公開室が担当して12月中旬から来年度にかけて進める。各部局ごとに個人情報の取得や管理、保存などをどのようにしているかを調べ、専門家から見て問題があると判断した場合は、取扱要項の変更などを提案していく。
同公開室によると、県で個人情報を扱っているのは健康福祉部などの計1063ケースに上る。同室は「これまでは個人情報保護条例の制度説明にとどまっていた。今回の紛失を『対岸の火事』としないよう指導していく」と話す。
個人情報の取り扱いをめぐっては、健康福祉センターの職員が52世帯分の「生活保護ケース記録」を車に放置して盗まれたほか、健康福祉部職員が社会福祉施設の問題点を内部告発したメールのアドレスを告発者に無断で施設側に提供したことも発覚した。【北川仁士】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031205-00000003-mai-l22