2003年12月05日(金) 16時54分
秋田県に55万円支払い命令 誤認逮捕、警察過失に(共同通信)
逃走した運転手と間違われて秋田県警に道交法違反(酒酔い運転)の現行犯で逮捕され、秋田地検の身柄拘束で精神的苦痛を受けたとして、秋田市の男性(24)が国と県に計550万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、秋田地裁の今泉秀和裁判長は5日、男性の請求を一部認め、県に慰謝料など55万円の支払いを命じた。
判決で今泉裁判長は追跡していた警察官は一時車を見失い、運転手が逃げるのを見ていないことなどから、助手席にいた男性の逮捕は「犯人の明白性を欠き、違法」と県警の過失を認めた。一方、「検察官の判断資料となった手続き書の限りでは逮捕が違法と判断できなかった」と拘束の違法性は認めなかった。
判決によると、男性は2000年12月、友人の車の助手席に乗っていたが、パトカーに追われて衝突事故を起こし、友人は逃走。駆けつけた警察官らに「運転席から助手席に移った」などと決めつけられて現行犯逮捕され、処分保留で釈放されるまで21日間拘束された。男性は逮捕当時、容疑を否認していた。(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031205-00000155-kyodo-soci