2003年12月05日(金) 11時57分
<白装束集団>助教授死亡事件でメンバー5人を逮捕 福井県警(毎日新聞)
白装束集団「パナウェーブ研究所」(千乃裕子代表)の福井市五太子町の施設敷地内で8月、集団関係者で福岡県宗像市の福岡教育大助教授、千草聡さん(当時40歳)が死亡した事件で、福井県警福井南署は5日、施設に住む同集団のメンバー5人を傷害容疑で逮捕した。同署は千乃代表の関与などについても調べる。
逮捕されたのは、藤森学(42)▽内田建樹(59)▽鈴木雅博(51)▽水上啓(あきら)(50)▽小室等(53)の5容疑者。
調べでは、5人は8月7日、施設敷地内で竹刀や段ボールで作った棒を使い、施設に一時滞在していた千草さんを何度もたたくなどし、背中や腰などに2週間のけがをさせた疑い。千草さんは同日午後2時35分ごろ、施設内で熱中症にかかって倒れ、病院で死亡した。
司法解剖の結果、死因は熱中症と外傷性ショックの複合的要因の可能性が大きかったため、県警は同月10日、傷害容疑で施設を捜索。使ったとみられる白い棒数本や関係書類など約170点を押収し、集団の機関誌などを分析するとともに、千乃代表を除く施設内に住むメンバー約50人全員や、集団を脱退した元メンバーらに任意で事情を聴いた。
しかし、千草さんの死因は断定できず、死亡と、5人から受けた傷害との因果関係がはっきりしなかったことなどから、傷害致死容疑での逮捕状請求は見送った。
県警などによると、集団は「(千草さんは)千乃代表に悪影響を及ぼす電磁波を取り除くための作業中だった」と説明。施設内では、作業中に体にたまった電磁波を落とすためとして、逮捕された5人を含む何人かが、千草さんや他のメンバーをたたく役割を担うグループだったという。【田辺一城】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031205-00001040-mai-soci