2003年12月05日(金) 11時09分
オウム林泰男被告、二審も死刑(日経新聞)
地下鉄サリン事件でサリンを散布するなど、計三事件にかかわったとして殺人罪などに問われた元オウム真理教幹部、林泰男被告(45)の控訴審判決が5日、東京高裁であった。村上光鵄裁判長は「地下鉄事件で実行役の1人として8人の尊い生命を奪うなど罪責は誠に重大で死刑を選択するほかはない」として、死刑とした一審・東京地裁判決を支持、林被告側の控訴を棄却した。
教団による一連の事件で、これまでに一審で死刑判決を受けたのは林被告を含め10人。控訴審で死刑を言い渡されたのは4人目で、地下鉄事件では横山真人被告(40)=上告中=に次ぎ2人目。
死刑の回避を求めていた弁護側は「林被告は犯行に消極的だったが、教団幹部の指示を断った場合の恐怖心から実行せざるを得なかった」と主張したが、村上裁判長は「サリン入りの袋を何回も突き刺し発散させた行為は積極的な意思の現れ」と退けた。
判決によると、林被告は1995年3月20日、松本智津夫被告(麻原彰晃、48)らと共謀、営団地下鉄三路線五列車にサリンをまき、12人を死亡させるなどした。(11:09)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20031205AT1G0500E05122003.html