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【格上げで誤解】
足利銀の破綻懸念が強まる11月17日、米格付け機関のムーディーズが格付けを「引き上げ方向で見直す」と発表した。
ムーディーズは平成9年の山一証券廃業劇で引導を渡した有力情報機関。市場に「格付機関は銀行存続につながる極秘情報を握っている」との憶測が広がり、大量買いに走る投資家が増えた。
5月のりそな処理では、株主責任なしで公的資金投入が決まると、株価は5カ月間で4倍高に大化けしたが、「2匹目のドジョウはいない」(金融アナリスト)。
ムーディーズの格上げ検討は、「預金格付け」が対象。判断したのは、預金がちゃんと保護される可能性であり、破綻で一時国有化された足利銀の存続ではなかった。
【株課税ゼロのウラ技】
「脱税? 人聞きの悪い。節税ですよ、節税」。こう念を押すのは大手証券の営業マン。
ボロ株で納税額を圧縮できるのは、今年始まった新証券税制で、取得価格不明の株券の買値を「平成13年10月1日の8割」にする特例措置のおかげなのである。
先の営業マンによると、具体的には、次の巧妙なステップを踏む。
「ある証券会社で1円で買い、利益の出ている口座に移し替え、すぐ1円で売却する。その際、買値は不明として申告するのがポイント」
「あしぎんFGの前身である足利銀行株は13年10月に120円だったので、税制上は一律96円で購入したとみなされるんです。96円で買った株を1円で売ったことになり、売却損は1株95円」
「10万円で10万株を買って、すぐに売り飛ばすだけで、950万円分も損失計上できます。ほとんどの投資家の利益はこれで相殺され、納税額ゼロですね」
今年の東京株式市場では、日経平均が7000円台の安値から、最大45%も値上がりした。
妻名義の口座の利益が数百万円に膨らみ、扶養対象や配偶者控除から外れるのを心配するサラリーマンも珍しくない。
そんななか、こうした「裏ワザ」も静かに広まっているという。
「1円株の売買でも、手数料はちゃんと頂きます」(先の営業マン)というから、こうした「節税」相談を持ち掛けられる証券マンにも、悪い話ではないようで。
ZAKZAK 2003/12/04
http://www.zakzak.co.jp/society/top/t-2003_12/1t2003120418.html