2003年12月03日(水) 00時00分
遺伝子組み換え作物 栽培に「規制を」(朝日新聞・)
■県議会農水委意見書提出へ 県、方針策定の意向 遺伝子組み換え作物の栽培について、県議会の農林水産委員会は2日、一般農地での栽培は在来種と交雑する危険があるとして、国に交雑防止の基準策定などを求める意見書を提出することを決めた。県も同日までに、今年度中に県内での栽培指導方針を策定する意向を固めた。組み換え作物に対する不安が根強い中、消費者などの混乱を防止し、風評被害などから県産作物を保護する目的がある。
意見書では、実用化促進へ国民の理解を得る▽交雑防止のための栽培基準を設ける▽環境に影響があるか監視し、影響がないよう栽培規制することを要望する。
県内では7月、谷和原村で民間団体が試験栽培した組み換え大豆が開花。反対グループが大豆をすきこむなどの混乱があった。反対グループなどが規制を求める請願を県議会に提出していた。
除草剤に強いなどの利点のある組み換え作物は、農林水産省などが安全性を確認。大豆などの3作物について栽培を認め、来年2月には、国の承認を受ければ一般農場での栽培ができる法律も施行される。
一方、県農産課は、谷和原村での混乱を重視。「遺伝子組み換えの技術は否定しないが、消費者の不安があり、混乱が生じている以上、何らかの措置を講じるのが行政の責任」(中村武雄県農水部長)と、指導方針の策定を決めた。
罰則規定は想定していないが、地元自治体や周辺農家の合意を得ることや、一般農作物との交雑を防止処置をとることを指導。国が検討している組み換え作物の栽培指標を参考に、年度内に具体的な指導方針を作る。
(12/3)
http://mytown.asahi.com/ibaraki/news02.asp?kiji=6705
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