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■『対応遅い…』不満あらわ
福田知事は同日午前九時四十五分、緊張の面もちで金融庁を訪れ、十時から約二十分間、竹中金融相と会談した。福田知事は、株主への救済措置のほか、政府系金融機関を最大限活用した県経済の救済策を要請。
また「監査法人が三月期決算とまったく違う結論を出したとすれば、監査法人の背任になる。足銀が破たんするなら監査法人も倒産するべきだ」と怒りをぶつけた。竹中金融相は「銀行と監査法人の問題。何らかの問題があれば、当事者間の裁判で決着をつければいい」と答えたという。
国が、破たん処理となる預金保険法一〇二条の三号措置をとったことをめぐっても知事は「(銀行が残る)一号措置であれば、足銀は業務純益を五百億円は確実に計上するから、国は二千億円程度の資金注入で済み、足銀は自力で立ち直れた。三号措置で一兆円超の資金を注入するのは、国家的犯罪と言えるかもしれない」と批判した。
同日午後に首相官邸で開かれた全国知事会と閣僚との懇談会でも、福田知事は同様の質問をぶつけ、三号措置をとった理由を問いただした。竹中金融相は「銀行は自らの判断において、九月末決算で債務超過との報告を行ってきた」と答弁。「債務超過でも、極めて一時的ですぐに回復できるということであれば、そのような措置(一号措置)もとれるが、これまた銀行の判断で、すぐには回復できないとして、破たんの申し出がされた」と述べ、銀行の意向に沿った措置だったと強調した。
福田知事はまた「ほかのすべての知事に関連する」として、今後、地銀に対して金融庁が銀行法や預金保険法に基づく措置をとる場合、行政手続きの過程で地銀を擁する県の知事の意見を聞く機会を設けるよう、システムの改善を求めた。
竹中金融相は「(地銀に対して)三号措置を発動するのは初めてなので、今後の教訓として、リアルタイムで情報を提供するとともに、経済への影響を最小限にするよう対策を検討する」と話した。
福田知事は首相らの説明について、「二十九日の破たん処理決定時から、一歩も進んでいない」と不満を示した。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tcg/20031202/lcl_____tcg_____000.shtml