2003年11月25日(火) 00時00分
青果の100円店 大盛況 清見村地元産の新鮮な野菜がいっぱい。直売所は主婦らに大変な人気だ=清見村牧ケ洞の道の駅「ななもり清美」で(朝日新聞・)
青果の100円店 大盛況 清見村牧ケ洞の国道158号沿いにある道の駅「ななもり清見」の「野菜直売所・七杜(ななもり)」が人気だ。朝採りの新鮮な野菜や花の鉢、キノコなどが並び、基本的にはみな100円と値段も格安。脱サラし農業を始めた元県職員を中心に取り組み、5年前の開設当初の年間売り上げ約2500万円は年々伸び続け、今年は4500万円を超す過去最高となる勢いだ。
「七杜」は、道の駅東側に、公民館、地域食材供給室との並びにある。店の広さは約100平方メートル。中央の台には季節の野菜がびっしりと並ぶ。トマト6個入りの1袋が100円。ブロッコリー、ハクサイ、ダイコン、赤カブ、シイタケ、さらには通路周りの棚に並ぶシクラメンなど花の鉢も、どれも100円だ。
地元の野菜生産農家80人が出品している。直売所店長を務める大野重さん(61)は元県畜産研究所職員。16年前に同研究所を45歳で退職、清見村三日町で農業を始めた。
最初は、飛騨せせらぎ街道沿いで仲間7人と農産物の無人販売所を開いた。が、「商品はさばけたが、お金を払わないドライバーが多かった」といい、店番を置いた。
この経験を下地に、99年春に開設された「ななもり清見」の一角に野菜直売所を開いた。施設は清見村が建設した。大野さんは「血税で建ててもらった施設なので、新鮮で良い物を100円内税で提供することにした」と言う。「100円商い」は初年度から近郷の評判になった。
店は、5月半ばから11月末までの営業。朝採りの新鮮野菜が運び込まれる朝8〜9時ごろが混雑のピークだ。
100円均一という安さに加え、生産者名のラベル表示が徹底され、野菜は翌日に持ち越しては売らない、という考え方が消費者から支持されている。料理法も女性店員が詳しく説明している。
客の大部分は高山市民という。高山市から来たという主婦(53)は「新鮮さは抜群。格段に安いので、スーパーでは買う気になりません」。
脱サラして農業に夢をかけ、産直野菜をじかに消費者に届けるまでにこぎつけた大野さん。「村や村民の後押しがあってこそ出来た。これからも新鮮で安い野菜で、地元へ還元したい」と話す。
(11/25)
http://mytown.asahi.com/gifu/news01.asp?kiji=2885
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