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2003年11月23日(日) 03時03分

<法服>横浜地裁、高校生の模擬裁判に貸し出す毎日新聞

 神奈川県の県立高校生が実施した模擬裁判で、裁判官にふんした生徒3人が裁判官が法廷で着用する本物の法服をまとった。横浜地裁が貸し出した法服だが通常、法服を一般に貸し出すことはなく、正式な裁判以外で法服が法廷外に出るのは、ほとんど例がない。国民に開かれた司法への改革が進む中、裁判所の粋な計らいといえそうだ。

 模擬裁判は、県立上矢部高校(横浜市戸塚区、岩渕俊明校長)で「現代社会」を選択する2年生19人が企画。今月2日と3日の文化祭で披露した。生徒たちは横浜地裁で、実際に裁判を傍聴して準備を進めた。シナリオや法廷の舞台セットも生徒らが手掛けた。

 過去の模擬裁判では生徒たちが手縫いして法服を作っていた。だが「法被のような形になってしまう」ため、教諭が同地裁に頼んでみたところ「目的以外には使わない」などの条件で応じてくれたという。

 担当教諭は「まさかと思っていたのでびっくり。裁判所の優しい対応に生徒たちも喜んでいた。生徒の感想文もお礼かたがた郵送したい」と話している。

 法服は裁判官、裁判所書記官が法廷で着用を義務付けられている絹地の服。ガウン型で現在は男女でデザインが異なる。厳粛で公正な裁判を象徴しており、戦前の大審院時代から黒色と定められている。黒は何ものにも染まらず、公平さを表す色としてふさわしいとされた。戦前は検察官や弁護士にも着用が義務付けられていた。

 横浜地裁総務課は「使用目的もしっかりしていたので予備を貸した。司法や裁判のことをもっと学んでもらいたいですから」と説明した。今後も学校から要請があれば、対応を検討するという。【川久保美紀】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031123-00000093-mai-soci