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2003年11月22日(土) 00時00分

架空請求書にご用心架空の未払い請求を求める通知書と、左は四日市市が注意を呼びかけた情報紙朝日新聞・

 使ったことのない出会い系サイトの請求書がこの9〜10月に4通、朝日新聞記者の自宅に届いた。全く身に覚えがない。問い合わせをしたら、「自宅や勤務先に行きますよ。それは都合悪いでしょう」。いんぎん無礼な言葉が返ってきた。どこから住所や名前が漏れたのだろう。21日、また請求書が届いた。

 請求書が届いたのは四日市市内の自宅アパート。はがきも1通あった。差出人は「○×債権回収機構」とあり、2通は同じ名前。住所は表示されていなかったり、都内だったり。

 内容は出会い系サイトの使用料が未払いで、「返済期限までに連絡するように。連絡がない場合は直接回収や訴訟などの手続きをとる」。

 だが、請求の書類なのに、1通に24万円と明示されていた以外は金額は無記入。振込先も指定されていなかった。

 出会い系サイトを利用したことはない。試しにこちらの番号を非通知にしたうえで電話した。

 「この電話は使われておりません」という反応もあった。

 そのうち、1件とつながった。

 男が出た。こちらは名前を名乗らず、「通知書が届いた」と伝えたら、「当社はアダルトサイトや出会い系サイトをいくつか管理していますが、未払いが数十万円あるんですよ」。「利用していない」と指摘すると、「『ラブ・ショット』という出会い系サイトを利用したでしょうが」。

 名前も名乗っていないのに、なぜサイトの具体名まで分かるのか……。思わず笑えてきた。

 「使っていない」「『はい、そうですか』とはならない」。押し問答のあげく、「自宅や勤務先に行きますよ」。「いつでも来てください」と言って電話を切った。

 四日市市市民生活課によると、こんな問い合わせ電話をきっかけに相手に付け入ろうとするのが、業者のやり方だ。電話を切っても着信履歴を利用してかけ直して来る。アクションを起こすだけで「上客」とされ、印が付いた名簿がまた出回る。「無視するのが一番」

 不当未払い請求を巡る同課への相談は7月100件、8月171件で、ピークの9月は478件に上った。はがきや封書による通知が多く、最近は電子メールも増えた。中には支払ってしまった人もいるが、直接家などに来た例はない。

 同課は9月にマスコミを通じて注意を呼びかけたが、10月も241件、今月も100件を超えている。借金詐欺は年末に増える傾向もあり、今月号の定期情報紙「生活情報よっかいち」で注意を呼びかけ、市広報に挟んで各戸配布した。(11/22)

http://mytown.asahi.com/mie/news01.asp?kiji=5286