2003年11月21日(金) 22時29分
療養所に抗議70件、ホテル側の謝罪受け取り拒否に(日経新聞)
熊本県の「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」がハンセン病元患者の宿泊を拒否した問題で、国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」がホテル側の謝罪文受け取りを拒否したことに対し、70件以上の抗議電話やファクスが、21日までに同園に届いた。
またホテル側や黒川温泉観光旅館協同組合には宿泊拒否に理解を示す電話が寄せられたといい、ハンセン病に対する差別や偏見の根深さを浮き彫りにするとともに、関係者は衝撃を深めている。
同園の太田明入所者自治会長は「電話自体がわれわれに対する差別行為だ。一般の人の理解のなさを感じた。年に100回以上の施設見学や交流会をやっているが、まだまだ努力不足だったと思う」と話した。
同ホテルの前田篤子総支配人は20日、同園を訪れ、入所者の宿泊を拒否したことを謝罪したが、元患者らは謝罪文の受け取りを拒否。前田総支配人は21日、太田会長に電話をかけ、再度謝罪したが、太田会長は「まだ受け入れる準備はできていない」と回答したという。〔共同〕(22:29)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20031121AT3K2104A21112003.html