2003年11月20日(木) 20時06分
宿泊拒否問題 恵楓園入所者側は謝罪文受け取らず(熊本日日新聞)
阿蘇郡南小国町の「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」が国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園(菊池郡合志町)に入所する元患者の宿泊を拒否した問題で、同ホテルの前田篤子総支配人らは二十日、同園を訪れ謝罪したが、入所者側は「責任の取り方が明確でない」などとして謝罪文の受け取りは拒否した。
前田総支配人は謝罪後、入所者からの質疑に対して「私の認識不足で、社会一般で受け入れ態勢が整っていないと感じた」と宿泊拒否の理由を説明。「責任を取るべきだ」と辞職を求める声には、「今の時点で辞めて、問題を放り出すことはできない」と述べた。
入所者からはホテルを経営するアイスター本社(東京)の責任を指摘する意見も相次いだ。太田明・自治会長は「今回の訪問は社会的ポーズとしか受け取ることができない」として謝罪文の受け取りを拒否。本社の責任者とともに再度訪問するよう要請した。
面会後、前田総支配人は「本社に連絡する」と話した。
同ホテルは、県が「ふるさと訪問事業」として宿泊を予約した同園入所者十八人と付き添い四人について、「他の客に迷惑がかかる」などと宿泊を拒否した。
http://kumanichi.com/news/local/main/200311/20031120000387.htm