2003年11月20日(木) 19時11分
社会保険事務所装う不審電話急増−−福島事務局、注意呼び掛け /福島(毎日新聞)
◇「年金額に誤り、返還を」
親族や警察などを装って電話を掛け、高齢者らから金をだまし取る「オレオレ詐欺」の被害が増加する中で、年金をめぐって社会保険事務所を装い、電話で金銭を支払うよう要求するケースが今年度に入って急増している。県内では実害は起きていないが、昨年度まではほとんどなかった事例で、福島社会保険事務局は警戒を強めている。
社会保険事務局によると、不審な電話の総数は10月までに144件で、02年度の同期の155件と比べると減少している。しかし今年度は、昨年度まで個別に集計してもいなかった「金銭を要求する詐欺まがいの電話」が増えているという。
県内では4月以降、10月までに計29件が報告された。内訳は▽4月2件▽5月1件▽6月10件▽7月10件▽8月1件▽9月0件▽10月5件。6、7月に急増し、オレオレ詐欺の被害が顕著になった10月に再び増加しそうな勢いを見せた。
最近の例では、社団法人「日本国民年金協会」の名をかたって、年金受給者に対し「年金額に誤りがあったので返還せよ」との文書を送りつけ、「3日以内に現金を郵送しないと、資産を差し押さえる」などと脅している事例が東京都内で多発しているという。
社会保険事務局は「不審な電話や文書、訪問などを受けたら、ただちに近くの社会保険事務所などに連絡してほしい」と注意を呼び掛けている。【上田泰嗣】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031120-00000003-mai-l07