2003年11月19日(水) 00時00分

『ご迷惑をおかけしました』 群銀元行員詐欺事件　幹部らが会見、陳謝 （東京新聞）

　群馬銀行栃木支店の元係長恩田実容疑者（４３）が顧客の定期預金をだまし取った詐欺容疑で逮捕された事態を受けて、同銀行の金沢進専務らは十七日夜、急きょ栃木市内の同支店で記者会見、「お客さまにご迷惑をおかけし、世間をお騒がせし、深くおわびします」と陳謝した。また、会長を含めた役員の報酬カットなど、計十四人への処分を実施したことを明らかにした。

　一問一答は次の通り。

　——処分内容は？

　支店長、支店次長、支店長代理ら十一人に賞与減額や降格の処分がなされた。会長、頭取、関係役員三人も報酬カットで経営責任を明確化した。

　——恩田容疑者の経歴は？

　一九八四年入社。県内や群馬県内の支店を経て二〇〇一年八月から栃木支店に勤務している。

　——事件についてどう弁明しているのか。

　「私の不始末で迷惑をかけて非常に申し訳ない」と反省している。動機については捜査中なので詳しいところは差し控えるが、別に自分で着服して遊興費に使ったとか、そういうものではない。行内調査によると、恩田に客から借り入れの申し込みがあり、行内ルールにのっとって店内で融資の可否について審査、検討した結果、融資できないというケースについて、本人の性格から客に断り切れなくなり、客の預金を融通したりした。

　——融資にノルマはあるのか。

　個人的には課していないが、店全体での目標はある。恩田のしっかりと返事できない性格が要因。事務をテキパキこなし、一つ一つの要請に対応できないところに問題があったと聞いている。　　（保立　真克）

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tcg/20031119/lcl_____tcg_____002.shtml