悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2003年11月18日(火) 07時04分

司法書士、様変わり 消費者問題依頼が激増 東北河北新報

 ヤミ金融や悪質商法などの消費者問題が激増する中で、司法書士の活躍が目立ってきた。司法書士法の改正によって、簡易裁判所での訴訟代理ができるようになったためだ。「以前の倍以上」の仕事を抱えるようになった司法書士も。不動産登記専業というこれまでの司法書士のイメージが、地域に根差した消費者問題解決のプロへと、東北でも変ぼうしつつある。

 宮城県境近くの岩手県花泉町内に事務所を構える司法書士の阿部学さん(45)は「夏以降、訴訟相手との連絡や時間調整などで、電話から手が離せない」と悲鳴を上げる。消費者問題の被害者からの相談に忙殺されているという。

 司法書士法の改正(2002年)で、法務省の「簡裁代理権」を取得すると、司法書士も弁護士のように簡裁での訴訟の代理ができるようになった。阿部さんは今年7月、認定考査に合格した。
 訴訟代理が可能なのは、90万円以下の民事訴訟や民事調停に限られるが、阿部さんには合格後から相談案件が増え、宮城県北の栗原郡や登米郡からも依頼が舞い込む。

 弁護士が多い仙台市でも状況は同じ。青葉区の司法書士車塚潤さん(34)も「少しずつ相談件数が増えてきた。法改正の周知が進めば、もっと増えるだろう」と“顧客拡大”に期待する。
 宮城県司法書士会は週1回、無料相談会を開いているが、毎回満員。会への相談の電話も、1日平均5件以上かかってくるという。

 消費者問題に対する司法書士の知識も確実に上昇している。今月1日、盛岡市で開かれた東北のヤミ金融対策などを話し合う集会の分科会で被害の現状や法解釈を説明したのは、弁護士ではなく司法書士だった。
 岩手県司法書士会の藤原正志会長は「これからは不動産登記だけでなく、いろいろな分野に進出して、より信頼される司法書士にならないといけない」と話す。

司法書士が中心になってヤミ金融対策を話し合った集会。司法書士の活躍の場は、消費者問題などに拡大している=盛岡市の国保会館
[河北新報 2003年11月18日](河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031118-00000007-khk-toh