2003年11月17日(月) 13時19分
千葉労住協、共益費3億5700万円流用の疑い(読売新聞)
千葉県で住宅分譲などを行っている生活協同組合千葉県勤労者住宅協会(労住協、糟谷一理事長、千葉市中央区)が、同県木更津市の八幡台ニュータウンの住民から下水道処理費などの目的で預かっていた共益費約3億5700万円を無断で流用した疑いがあるとして、県は17日、調査に乗り出した。
県などによると、同ニュータウンの入居者は1976年ごろから、下水道の処理・施設管理費などの目的で、1戸あたり月額2100円を共益費として労住協に積み立て、今年3月末の決算では3億5700万円の残高が記載されていた。
しかし、労住協は7月26日、同ニュータウンの八幡台自治会(近藤弘会長、約2000戸)に対し、「共益費は労住協の収入に当たる」などとして、積立金がなくなっている現状を説明した。何に使ったかなどの報告はなかったという。住民側は2004年4月以降に、同市の公共下水道に接続する計画だったが、事業が行うことができないとして反発している。
同県県民生活課では「労住協に対し説明を求め、流用に当たるかどうかなどを調べている」とし、労住協では「責任者が不在で、事実関係について回答できない」と話している。
労住協は、1963年11月に県教組や分譲地の入居者などの出資で設立された。販売不振などから2003年3月期の利益は5億2900万円の赤字となるなど、経営難が深刻化している。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031117-00000203-yom-soci