2003年11月14日(金) 07時01分
破たん時の保証焦点・郵政民営化の論点整理(日経新聞)
竹中平蔵経済財政・金融担当相は18日の経済財政諮問会議に郵政事業の民営化に向けた論点を示す。民営化後に経営が悪化した場合、貯金や簡易保険の利用者への払い戻しを国が全額保証する政府保証を続けるかどうかなどが焦点となる。
論点は内閣府の郵政民営化連絡協議会がまとめた。諮問会議はこの論点に沿って議論を進め、来春までに中間報告をまとめる。
論点の中心になるのが政府保証の扱い。郵貯の場合、利用者が預け入れた貯金全額と利子の払い戻しを政府が保証することが法律で決まっている。郵貯の残高は2002年度末で232兆円と、四大銀行グループの合計に匹敵する。破たんリスクが無い安心感を前面に押し出して広く資金を吸い上げた結果だ。民営化の際にこれを廃止して預金保険料を支払う形に改めれば、競争条件は銀行に近づき「民業の圧迫」という弊害は小さくなる。一方、貯金者の間から反発が出る可能性もある。(07:01)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20031114AT1F1301113112003.html