2003年11月14日(金) 13時33分
<著作権侵害>九州大のパソコン5台 レコード協会が改善要請(毎日新聞)
インターネット上で音楽などを無料で共有・交換する著作権侵害が問題になる中、九州大学(福岡市)が学内LAN(域内情報通信網)に接続したパソコンが著作権法違反状態にあるとして、日本レコード協会から計5回、改善を要請された。5月に「厳重処罰」の方針を発表した九州工業大(北九州市)など既に全国20以上の大学、高専が同協会の指摘を受けており、学生のモラルが問われている。
インターネット上では、音楽や写真などを保管する“図書館”のような場所で、仲間内や不特定多数間の自由な共有・交換が進んでいる。「WinMX」など専用のファイル共有・交換ソフトを使い、パソコンで送受信できる。この仕組みを利用して著作権で保護されている音楽を不正にアップロード(公開)し、不特定多数が自分のパソコンにダウンロード(転送)できる状態が著作権法の「公衆配信」にあたり、著作権侵害となる。
九大情報企画課によると、今年2〜7月、研究室の共同使用や個人所有のパソコン5台が改善要請を受けた。ファイル共有・交換ソフトで流行曲が1曲ずつ、不特定多数に公開されていた。大学側は管理者に通知して中止させた。
日本レコード協会によると、購入費を惜しむ若者らの音楽やゲームソフトの違法共有・交換が目立つという。ネット利用者の約3%にあたる99万人が共有・交換ソフトを利用中で、約8割が音楽ソフトだという。協会では、特殊なソフトを使ってネット上の不法な音楽ファイルを監視しており、学内LANのホストコンピューターを経由した際の痕跡から、九州大学から公開されていることを突き止めた。
九大は「学生への注意、意識啓発を続ける」と言う。レコード協会は「だれも音楽を買わなくなれば、アーティストの制作活動も無理になる。音楽文化を守るためにも違法共有・交換はやめて」と話している。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031114-00001054-mai-soci