2003年11月14日(金) 11時00分
牛の背骨も食用禁止に、BSE対策で厚労省(日経新聞)
BSE(牛海綿状脳症、狂牛病)対策で、厚生労働省の食品衛生分科会伝達性海綿状脳症対策部会は14日、日本を含むBSE発生国の牛の背骨を原材料とした食品の製造を禁止することを決めた。Tボーンステーキや牛骨エキス、牛骨油などが対象となるという。
これまで同省はBSEの病原体たんぱく質「異常プリオン」が蓄積するとして、舌や頬(ほお)肉を除く頭部と脊髄(せきずい)、回腸を「特定危険部位」に指定、解体の際に除去を義務づけていた。
だが国際獣疫事務局(OIE)が昨年9月、新たに背骨に含まれる「背根神経節」という部分にも異常プリオンが蓄積するとして「食用とすべきでない」と規約を改正。これを受け、同省は内閣府食品安全委員会にも諮問し、今年9月に「特定危険部位の脊髄(せきずい)と同程度の危険性がある」との答申を受けた。危険性の指摘から禁止まで1年以上かかったが、同省は「神経節に含まれる異常プリオンはごく微量。BSEの全頭検査も実施して感染牛は原材料に使っていなかったので、問題はない」としている。(11:00)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20031114AT1G1302Y14112003.html