2003年11月13日(木) 21時12分

祈とう料だまし取った“霊能師”に懲役７年の判決（読売新聞）

　悪霊払いの名目で、首都圏の女性らから多額の「祈とう料」をだまし取った霊視商法事件で、組織犯罪処罰法違反（組織的詐欺）の罪に問われた神奈川県鎌倉市梶原３丁目、自称霊能師宮崎俊一被告（５６）に対する判決公判が１３日、横浜地裁で開かれた。

　田中亮一裁判長は「不幸や不安な人の心理に巧みにつけ込んだ犯行で、口止め工作も行って被害の顕在化を防ぐなど、巧妙、狡猾（こうかつ）で悪質」として、懲役７年（求刑・懲役８年）の実刑判決を言い渡した。

　判決によると、宮崎被告は勧誘役や祈とう師役の８人（いずれも有罪確定）と共謀し、２０００年１２月ごろから昨年２月にかけ、通行人に「霊がついている。早くお払いしないと死ぬ」などと声をかけて祈とうを受けさせ、４７人から約３６００万円をだまし取った。

　宮崎被告は当初、起訴事実を認め、押収された７０００万円余りの現金を弁償に充てるとして、被害者４５人と示談が成立した。しかし、９月１７日に予定されていた判決の直前に、「弟子が暴走した」などと供述を翻し、弁償への協力も撤回。弁償は行われていない。（読売新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031113-00000412-yom-soci