2003年11月13日(木) 00時46分
消費者はインターネットでどうやって商品を買うのか?(4)(japan.internet.com)
前回まで、消費者は最初の検索結果ページに満足できない場合は検索語を変えたり検索エンジン自体を変更し、ある程度納得した場合には2ページも読んでお目当てのホームページ(ショップ)を見つけ、そこからさらに2〜3ページぐらいの範囲で幾つかのホームページを訪問する、という平均像を見てきました。
今回は、この点をもう少し深く掘り下げて見たいと思います。
●消費者は5店舗を訪問
消費者に、1つの商品やサービスを買うのに平均して何ショップを訪問するかを尋ねました。消費者は、平均すると5.5店舗を訪問してショッピングをしています。(これは検索エンジンで商品やサービスを検索した場合。オンライン販売全体では平均して4.5店舗を訪問。)
この数字は9店舗以上を訪問している消費者に引きずられている傾向があるので、実際には「消費者は5店舗ぐらいを訪問してショッピングする」と考えるのが妥当でしょう。
http://japan.internet.com/img/20031113_nttdate1.gif
*クリックして拡大
ところで、前回に「消費者は検索結果を4〜5ページ見る」と書きました。そうすると、消費者は検索結果1ページあたり1ショップ余りしか訪問していないことになります。
検索結果ページに表示されるホームページの数は検索エンジンによって10〜20件程度と異なっていますが、実際にクリックして訪問するホームページは全体の6〜12%程度だということになります。
この数字を別のデータから検証してみると、PPC広告(アドワーズ広告やオーバーチュア広告など)のクリック率が弊社実績で5〜20%程度となっています。細かい条件が異なるので単純に比較はできませんが、大きく異なる数字ではありません。したがって「検索結果に表示されたホームページをクリックする割合は6〜12%程度」だと言ってもいいでしょう。
●タイトルと説明文をよく読む
消費者に、検索エンジンで検索された結果からどうやってホームページを訪れるのかを聞いてみました。消費者の80%は、検索結果のタイトルや説明文を読んでホームページ(ショップ)をクリック(訪問)していると答えています。
http://japan.internet.com/img/20031113_nttdate2.gif
*クリックして拡大
これらのことから、ショップとしては自分のホームページを単純に検索結果の上位に表示させるだけでは不十分だということが分かります。
クリック率が6〜12%程度だということを併せて考えると、消費者がタイトルや説明文を真剣に読んでいる姿を簡単に想像できます。
***
現在、多くのオンラインショップが新規顧客を獲得するために検索エンジン対策を実施しています。SEMと呼ばれる検索エンジンマーケティング(=PPC広告+ディレクトリ登録+SEO)も単に広告を表示したり上位表示をすればいいというフェーズから、どうやって消費者に効果的なクリックをしてもらうかを争うフェーズに移行しつつあります。
そのような熾烈な競争の中で、本稿が少しでもショップ様のお役にてたることを願いつつ筆を置きます。
(執筆:細木康裕)記事提供:
http://www.cubit.co.jp/index.html
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