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2003年11月11日(火) 07時05分

パソコン価格1けたミス、表示通りに販売へ読売新聞

 インターネットのショッピングサイト「丸紅ダイレクト」がパソコンの価格を誤って表示し、注文が殺到した問題で、サイトを運営する丸紅は、すでに注文を受け付けた人に限り、“誤表示”通り1台1万9800円で販売することを決めた。

 丸紅広報部では「当社を信じて注文していただいたお客様を裏切るわけにはいかないという結論になった」と説明している。

 誤った価格がサイトに載ったのは先月31日。本来の価格は19万8000円だったが、1ケタ少なく表示してしまった。その後、インターネットの掲示板でも情報が広まり、担当者がミスに気づくまでに、約1000人から計約1500台の注文を受けてしまった。

 丸紅は今月4日、1万9800円で注文した客全員に契約を取り消す旨のメールを送ったが、「『間違えたから取り消す』で済むのか」といった反発もあり、「社会的信用を優先せざるを得ない」と、2日後に方針を変えた。1万9800円で注文を受けた人については、改めて購入の意思を確認した上で、そのままの値段で売るという。

 丸紅ダイレクトなど多くのショッピングサイトでは、注文が入ると自動的に承諾のメールが返送される仕組みになっているが、電子契約法によると、承諾メールが注文者に届いた時点で契約は成立する。

 ネット取引に詳しい辻巻健太弁護士は「ネット取引のミスでは、消費者が手厚く保護されている反面、業者側の責任は重い。異常な数の注文が殺到したときなどは、すぐにチェックできる仕組みを設ける必要があるだろう」と話している。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031111-00000401-yom-soci