パソコンのネット販売　誤入力　値段１０分の１に（東京新聞）

2003年11月11日(火) 00時00分

　大手商社「丸紅」（東京）が運営するインターネットのショッピングサイトが先月末、パソコンの販売価格を十分の一の一万九千八百円と誤入力したため、約千五百台の注文が殺到。丸紅は十一日までに、「信用を裏切れない」と、販売を受け付けた客に表示通りの価格で販売することを決めた。

　丸紅によると、パソコンはデスクトップの新型で、サイトには先月三十一日掲載された。本来の価格は十九万八千円だったが、間違って一けた少なく入力してしまった。

　インターネットの掲示板で「激安パソコンが売られている」と情報が広まり、注文が殺到。担当者がミスに気付いて今月三日に価格を訂正し、注文した客に契約の取り消しを通知したが「丸紅を信用して買ったのに」などと抗議のメールが相次いだ。

　通常のショッピングサイトでは、注文が入ると自動的に受け付けを知らせるメールが返信される。一般的には、メールが届いた時点で契約は成立すると解釈されているという。

　丸紅広報部は「錯誤を理由に契約を取り消すことも可能だが、社会的信用を優先した」と話している。

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