2003年11月11日(火) 18時29分
シンガポール政府、インターネット犯罪取締り法を強化(ロイター)
[シンガポール 11日 ロイター] シンガポール政府は、コンピューターハッカーやウィルス作成の容疑者に対し、実際に犯罪行為を行う前でも警察が逮捕できるという、世界で最も厳しい法律を成立させた。
改正されたコンピューター悪用法の下では、警察はインターネットを取り締まるため、様々な権限を与えられている。
ホー・ペン・キー法務次官は、この法律について、サイバーテロに対抗するものであり、国家安全保障や、銀行・金融・外交業務などを脅かす場合だけに慎重に適用されるものだ、との考えを示した。
同法では、警察はハッカーが行動をおこす前でも、インターネットを不正な侵入から護るため、信用できる情報に基づいて「予防的な措置」が取れる、としている。
ハッカー行為を行ったり、ウェブサイトを破壊した者は、3年以内の懲役か、1万シンガポールドル(5800米ドル)以下の罰金刑となる。
シンガポールでは、ハイブロードバンドが広く普及しており、ハッキングに成功した事例は、2001年の19件から2002年には41件に増加した。2003年は上半期だけで24件が発覚している。ホー・ペン・キー法務次官によると、成功せず未遂に終わった件数はこの数倍に上ると見られている。あるネットワークでは、3カ月に6000回ものハッキング未遂があったとの報告もあるという。(ロイター)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031111-00000077-reu-bus_all