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山口組五菱会系のヤミ金融事件で、警視庁などの合同捜査本部は10日、顧客情報を管理するコンピューターソフトを開発したとして住所不詳、無職水城憲二容疑者(41)を出資法違反(高金利)容疑で逮捕した。組織内で東京・秋葉原の電気街にちなんで「アキバ先生」と呼ばれ、約2年半の間に8200万円の報酬を受け取っていたという。
生活経済課の調べでは、水城容疑者はヤミ金融組織を統括する元暴力団幹部梶山進被告(54)=出資法違反罪で公判中=らと共謀し、昨年4月から12月にかけて札幌市の主婦(47)ら6人に法定の約49倍の高金利で貸し付け、計125万円の利息を取った疑い。大筋で認めているという。
これまでに逮捕した、末端店舗を束ねるセンターの元従業員らの供述によると、パソコンはセンターごとに5、6台置かれ、総数は100〜150台。すべてに水城容疑者が作製したソフトが組み込まれていた。
ソフトには名簿業者から買った多重債務者のデータを基に、顧客の住所や勤務先、家族構成、過去と現在の借入額、返済期限が入力されていた。警察に通報するおそれのある客には「K」、弁護士がついていて苦情が寄せられそうな客には「B」という符号があった。
このデータをセンター管理者が頻繁にチェックし、返済期限の迫っている客を見つけると、末端店舗に追加融資を指示していたという。データはパソコン本体には残さず、すべてMO(光磁気ディスク)に収めて別の場所に保管していた。
水城容疑者は調べに「コンピューターの知識は独学で身につけた」と話している。ソフト開発だけではなく、パソコンの修理も一手に引き受けていた。携帯電話で呼ばれる度に都内各地のセンターに出向いていた。
報酬として、梶山被告の直属の部下である「社長」クラスの松崎敏和被告(34)=公判中=らから、00年7月〜今年2月の間に総額約8200万円を受け取っていた。銀行口座への振り込みは187回に及び、金額は20万〜300万円と幅があった。(11/11 00:28)