2003年11月11日(火) 12時20分
<医療ミス>カテーテルの挿入ミスで脳死状態に 東京医大病院(毎日新聞)
東京医科大学病院(東京都新宿区)で8月に直腸がんの手術を受けた50代の主婦が、点滴用のカテーテルの挿入ミスから意識不明の重体となり、脳死状態になっていることが分かった。病院側はミスを認めているという。
厚生労働省に入った報告によると、手術は8月4日に行われ、途中で麻酔医が栄養剤などを点滴するため、主婦の右内頚(けい)静脈から直径1.5ミリ、長さ30センチのカテーテルを挿入した。主婦は点滴中に息苦しさを訴えたが、執刀医や麻酔医は気づかず、翌5日に意識不明となり、脳死状態と診断された。
カテーテルが静脈を破り、右肺と胸郭の間の胸腔(きょうくう)内に入ったため、胸腔内に点滴液がたまって肺を圧迫、脳に十分な酸素が行き渡らなくなった疑いがあるという。
病院側は手術後に事故調査委員会を開き、8月20日に経緯を厚労省に報告した。11日午後に記者会見し、調査結果などを公表する予定。【須山勉】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031111-00001032-mai-soci