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ヤミ金融被害者の支援を進めている「全国ヤミ金融対策会議」の代表幹事、宇都宮健児弁護士に似せた名前を勝手に使用し、債権整理を持ちかけるダイレクトメール(DM)が、多重債務者に相次いで送り付けられていることが分かった。中には「和解金」名目に5万円を支払った被害者が出ており、同対策会議は注意を呼びかけている。
被害を受けた埼玉県の男性(41)は、9月初めにDMを受け取った。差出人はNPO(非営利組織)法人を名乗った団体。「当団体の宇都宮健二顧問弁護士を筆頭に、銀行、大手消費者金融、闇金融に至るまで和解交渉を行い、月々の返済額を減らします」と勧誘していた。宇都宮弁護士の名前は1字違いだった。
男性はすっかり信用して同団体に電話を掛け、担当者に負債状況を説明した書類をファクスした。担当者は「和解のため毎月5万円を分割払いする必要がある」「その後、弁護士と話をし、警視庁とかけあってヤミ金をつぶす」などと虚偽の内容を説明し、最初の返済金として7社分計5万円を請求。男性は5万円を指定された口座に振り込んだが、債務は整理されなかった。
男性は「問題が解決できずに苦しむ人をさらに食いものにするのは許せない」と話している。
名前を使われた宇都宮弁護士は「おそらく多重債務者名簿を元にDMを送り付けており、ヤミ金とつながっている。決して誘いに乗らないでほしい」と注意を呼びかけている。【田中義宏】
[毎日新聞11月10日] ( 2003-11-10-15:00 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20031110k0000e040057000c.html