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昨年、市長・市議の同日選挙に全国で初めて電子投票を導入した岡山県新見市は今回、０１年７月の参院選以来、約２年４カ月ぶりの自書式投票になる。今年２月に導入した広島市安芸区も同様。０１年１１月に成立した電子投票法では対象を地方選挙に限っているため、選管は一転、「自書式で」と啓発に躍起だ。
新見市が昨年６月の選挙後に実施したアンケートでは、電子投票に「賛成」と答えた人が８３％にのぼった。開票時間が短縮されたことや、力のいらないタッチパネル方式で音声案内も可能とあって、「プライバシーが守れる」と、視覚障害者にも評判がよかった。
新見市は今回、投票を呼びかけるパンフレットに「今回は電子投票でなく自書式」と刷り込んで全戸配布した。市選管事務局は「電子投票は時代の要請。国には、有権者のメリットを第一に考えてもらいたい」と話している。
総務省によると、公職選挙法に電子投票に関する規定はなく、国政選挙で電子投票はできない。実施するには公選法の改正や特例法が必要だ。同省選挙部管理課は「まずは国民的な議論を尽くし、地方選挙で実績を積むこと」と言う。(11/09 02:56)