2003年11月09日(日) 07時54分
<ピッキング>損保協会がアンケート 自衛策は3分の1 (毎日新聞)
鍵穴に特殊器具を差しこんで開錠し、住宅に侵入する「ピッキング」について、損保24社が加盟する社団法人が関西圏と首都圏でアンケートした結果、ほぼ全員が被害の現状を認識しながら、自衛策を取っている人が3分の1にとどまっていることが分かった。被害は全国で2万件近くあり、深刻な状況が続いている。警察当局は「できる限りの対策を」と呼び掛けているが、市民の防犯意識が十分に浸透していない実態が浮き彫りになった。
「日本損害保険協会」(東京都千代田区)がインターネットを通じて、20〜50歳代の男女650人に実施し、回収率は78.9%。調査結果によると、98%が「ピッキングの被害が増えていることを知っている」と回答、手口などを知っている人も93%いた。また、51%が「ピッキングに遭う危険性を感じている」と答え、危機意識が強まっている傾向が出た。
その一方で、自衛策を施しているのは33%だった。具体的には、(1)鍵を2個以上付ける(2)ピッキング対策用の鍵を使う(3)長期間自宅を空ける時は、第三者に分からないようにしている——などが多く、「警備会社と契約」「防犯カメラを設置」を挙げる人もいた。
同協会は調査結果について「身近に被害がない限り、自分の身に置き換えるのが難しいのだろう。今後も意識調査を重ね、被害防止に役立てたい」と話している。
ピッキングによる空き巣被害は00年、全国で約2万9000件と急増。昨年も約1万9000件あり、近畿で約2900件が報告されている。【江田将宏】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031109-00000103-mai-soci