2003年11月08日(土) 15時03分
<偽高級ブランド>ルイ・ヴィトンの警告も無視 大阪・鶴橋(毎日新聞)
大阪市東成区の鶴橋駅周辺に偽高級ブランド品を売る店約40店が集中的に出店している問題で、フランスの高級ブランド「ルイ・ヴィトン」の本社法人がうち約10店に違法営業をやめるよう警告文を送っていたことが8日分かった。大阪府警も今月初め、地元の3商店街組合を通じて是正を勧告。しかし、店舗の大半は、いったん店を閉じた直後に再び開店するなどして、こうした警告を事実上無視している。
関係者によると今春、“偽ブランド街”のうち当時既に営業していた約10店あてに、ルイ・ヴィトン側から内容証明郵便で警告文が送付された。「商標を勝手に使った商品の販売は違法行為である」と指摘。その上で、「販売を続けた場合には告訴などの法的措置も辞さない」などとする内容だったという。
警告を受け、「ヴィトンだけは店頭から外した」とする店舗もあったが、ほとんどがヴィトン風商品の販売も含めて営業を続行。さらにその後、新規店舗のオープンが相次ぎ、偽ブランド街は約40店にまで膨張した。
一方、府警東成署も今月初め、偽店舗が出店している「鶴橋商店街振興組合」「丸小鶴橋市場商店街振興組合」「東小橋南商店街振興組合」の3組合に「偽ブランド商品の販売行為の是正について」とする文書を配布。偽ブランド商品の販売が正規業者に多大な被害を与えているとして、組合員に健全経営をするよう是正を求めた。偽ブランド店側はいったんシャッターを下ろすなど閉店を装う態度は示すものの、すぐに同じ店で営業を再開するなどしている。
偽ブランド街への警告について、ルイ・ヴィトンなどの国内法人「LVJグループ」知的財産部は「個別の対応については答えられない」としている。【麻生幸次郎】(毎日新聞)
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