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2003年11月07日(金) 21時03分

家建てられない土地勧めても信金に説明義務なし 最高裁朝日新聞

 「融資するから土地を買わないか」と勧められ、いざ買ってみたら道路との間に他人の土地があって家を建てられない。この場合、購入を勧めた信用金庫に損害賠償を請求できるかどうかが争われた訴訟で、最高裁第二小法廷(梶谷玄裁判長)は7日、「信金に土地についての説明義務はない」と判断し、200万円の支払いを命じた二審・大阪高裁判決を破棄し、買い手側の請求を退ける逆転判決を言い渡した。

 同小法廷は、「説明義務は、売り主側の仲介業者が負うべきだ」としたうえで、「そのままでは家を建てられないと知りつつ買い手に知らせなかったなどの特段の事情はない」と述べた。請求を棄却した一審・大津地裁判決が確定した。

 判決によると、大津市の男性は87年、京都信用金庫の勧めで1200万円の融資を受け、大津市内の土地132平方メートルを購入。99年に家を建てようとしたが、建築確認を受けられなかった。道路との間に幅6メートルの他人の土地があったためで、男性の土地売買を仲介した不動産業者が96年に取得していた。男性は協力を求めたが逆に高額で買い取るよう要求されたという。

(11/07 21:03)

http://www.asahi.com/national/update/1107/036.html