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テレビで放映されたアニメ作品をビデオ化した際の「声の使用料」が支払われていないとして、声優の野沢雅子さんや永井一郎さんら360人が制作会社の「日本アニメーション」(東京都多摩市)と関連会社を相手に総額8769万円の支払いを求めた訴訟の判決が6日、東京地裁であった。滝沢孝臣裁判長は「出演料について取り交わした『実務運用表』は、ビデオ化使用料の支払いも予定した取り決めだ」と認定し、契約当事者の関連会社に請求通りの支払いを命じた。
問題となったのは日本アニメが80〜90年代後半に制作して放映された「ちびまる子ちゃん」「家なき子レミ」など31シリーズの作品。野沢さんは「ドラゴンボール」の孫悟空役、永井さんは「サザエさん」の磯野波平役などで知られる。
判決によると、声優が所属する日本俳優連合は81年、制作会社が加盟する団体との間で協定を結び、具体的に出演料を算定する実務運用表を決定。判決は「ビデオ化は、この取り決めにある目的外使用料を支払うケースにあたる」と判断。日本アニメ側の「この取り決めが適用されるのはテレビの再放送だけだ」との主張を退けた。
日本俳優連合によると今回の紛争が契機となって、作品をビデオ化した場合の利用料についての取り決めが97年11月に締結され、現在は同様の問題は起きていない。
判決後に記者会見した野沢さんは「夢をつくる仕事ですから本当は裁判をしたくなかったが、将来につながる判決が出て良かった」と話した。
(11/06 11:56)