2003年11月06日(木) 11時36分
<声優訴訟>アニメ作品ビデオ化で出演料支払い命令(毎日新聞)
テレビで放映された人気アニメをビデオやDVD(デジタル多用途ディスク)化した際、使用料が支払われなかったとして、声優360人が音声制作会社「音響映像システム」(東京都港区)などに総額約8700万円の支払いを求めた訴訟で、東京地裁は6日、同社に全額の支払いを命じた。滝沢孝臣裁判長は「声優との個別契約はなかったが、当時使用料の支払いは業界で確立されていた」と指摘した。
原告が所属する事業協同組合「日本俳優連合」(森繁久弥理事長、2720人)によると、声優が出演した作品の2次使用料を巡る初判断。
問題になったのは、86年以降に放映された「ちびまる子ちゃん」、「名犬ラッシー」、「ピーターパンの冒険」など31作品。声優らは、テレビ番組制作時に出演料の支払いを受けていたが「2次使用料は受け取っていない」として提訴した。
判決は、日本俳優連合と同社などが交わした「実務運用表」に2次使用料の支払いに絡む項目が存在することを踏まえ、「支払い義務がある」と認定した。
同連合によると、業界では97年7月、テレビ作品制作時に2次使用料も一括で払う新ルールができ、今年1月以降は問題は起きていないという。【小林直】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031106-00001045-mai-soci