2003年11月05日(水) 14時46分

教材会社の卒業アルバム詐取　７万２０００人分押収　県警、容疑の社員を逮捕（西日本新聞）

　教材販売会社が「校歌の本をつくる」などと言って中学校の卒業アルバムを生徒の保護者からだまし取った事件で、福岡県警生活経済課と久留米署は五日、詐欺の疑いで、福岡市城南区友丘、教材販売会社社員梶原辰也容疑者（３６）を逮捕。同容疑者が勤務していた同社福岡支社（同市博多区）から、福岡、佐賀、長崎、大分、山口五県の四百三十三校（生徒約七万二千人、教職員約一万一千人分）の卒業アルバムの住所録のコピーを押収した。

　調べでは、梶原容疑者は昨年九月上旬から今年五月上旬にかけ、北九州市八幡西区の女性（４４）ら三人に「中学校を紹介する本や校歌を集めた本をつくる予定があります。娘さんの中学校卒業アルバムの校歌の部分だけをコピーさせてください」と言って中学校の卒業アルバム三冊を借り、名簿部分をコピーした疑い。

　同支社では、この方法で名簿を集めることを「校歌特集」と呼び、営業部門の責任者のサブマネジャー梶原容疑者は約三十人の営業マンに指示し、九州各地でアルバムを集めていたとみられる。営業マンらは名簿を利用して、六十万円前後の大学受験用の教材を訪問販売していたという。

　同署は六月、「子どもをだましてアルバムをコピーする者がいる」との通報を受けて、同支社を捜索した。（西日本新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031105-00000070-nnp-kyu