2003年11月05日(水) 15時03分
Linuxユーザー、デスクトップ製品の今後を懸念(ZDNet)
Linux界で起きた二つの大きな動きを受けて、オープンソースコミュニティがデスクトップ製品の未来に懸念を抱いている。
Red Hatは11月3日、Red Hat Linuxのコンシューマー版サポートを2004年4月末で打ち切る計画を明らかにした。今後は企業向けのバージョンのみサポートするという。また翌4日には、エンタープライズソフトメーカーのNovellがLinuxディストリビューターのSUSE LINUXを買収する計画を発表した。
これらの発表は、法人市場におけるLinuxの地位拡大を保証するものであり、ビジネス世界にとっては朗報だろう。だが多くのLinuxファンは、コミュニティがRed HatとSUSEという二つの人気ディストリビューションを失うことになりかねないとして懸念している。
カスタムチップメーカーのX-Fab TesasでLinuxとSunシステムの管理者を務めているジャック・アンダーソン氏は、自宅で使っているコンシューマー指向版SUSE LINUXの開発を、Novellがストップするのではないかと懸念し、次のように語っている。「CompUSAやBest Buyなどに行って、商品棚で見つけることができるLinuxは、Red HatかSUSEのいずれかだ。だがRed Hatの発表で、こうした小売店からRed Hatディストリビューションが消え、SUSEだけが残る——と思っていたら、SUSEもそうなりそうだ」
このことは逆に、Mandrake、Xandros、Lindowsなど、より小規模なLinuxベンダー、あるいはDebian、Dedora、Gentoo、Slackwareなどのコミュニティプロジェクトのディストリビューションがコンシューマーの手に渡るチャンスとも言えるかもしれない。(ZDNet)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031105-00000021-zdn-sci