2003年11月05日(水) 11時08分
「怒りもっとも」=値下げ訴訟で住都公団批判−住民側訴えは棄却・東京高裁(時事通信)
住宅・都市整備公団(現都市基盤整備公団)の分譲マンション値下げをめぐり、首都圏の住民845世帯、1220人が、「原価に基づかない高値で購入させられ、一方的値下げで財産価値が減少した」として、値下げ分との差額など総額29億4600万円の賠償を求めた訴訟の控訴審判決が5日、東京高裁であった。江見弘武裁判長は「公団の法的責任を見いだすまでには至らない」として住民側の控訴を棄却した。
しかし、判決理由で「空き住宅がありながら抽選販売をすることは、いかがわしい販売方法」と姿勢を批判、「住民の怒りはもっとも」と理解を示した。
訴えているのは、東京、千葉、埼玉、神奈川、茨城の1都4県、27団地の購入者。
訴状などによると、原告らは1993年から97年にかけ、公団マンションを3000万〜9000万円で購入したが、97年以降、分譲価格が平均で1500万円(約20%)値下げされたという。
一審東京地裁は2001年3月、公団の価格設定を「柔軟性に欠ける」と批判しながらも「双方の合意で契約しており、不利益の責任は購入者に帰する」として請求を退けていた。 (時事通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031105-00000986-jij-soci