2003年11月04日(火) 22時03分
[取材帳から]裁判官国民審査 /大分(毎日新聞)
総選挙も中盤戦にさしかかった。忘れがちだが同時に最高裁裁判官の国民審査が行われる。雲の上の存在である最高裁裁判官に庶民が評価を下す貴重な機会だが、総選挙の陰でいつの間にか信任されるのが現状だ。
水戸家裁の少年審判で裁判官が少年を「産廃以下」と中傷したと新聞をにぎわしている。同家裁は「審判は非公開であり、答えられない」と否定も肯定もせず、説明責任を果たす姿勢はない。
広報誌発行を始めた大分地家裁は一味違うが、創刊号を読むと「裁判は原則傍聴自由。ロビーにその日開廷される法廷案内を置いている」。日程を知りたければ、毎朝見に通わねばならない。表紙に無人の法廷写真を掲載するぐらいなら、裁判日程紹介欄を作っては?
こんな不満を国民審査の一票に託そうと思う。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031104-00000006-mai-l44