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2003年10月31日(金) 23時33分

高島屋・物産展「一本釣りマグロ」の表示に偽りあり読売新聞

 名古屋市中村区の「ジェイアール名古屋高島屋」が29日から開催している北海道物産展の回転ずしコーナーで、同日と翌30日の2日間、「津軽海峡一本釣り本まぐろ」として販売された1匹分のマグロ(約100キロ)が、トルコ産の蓄養ホンマグロだったことが31日わかった。

 高島屋では、きょう1日から回転ずしを中止するとともに、蓄養マグロを食べた客に対しては、無料で国産のホンマグロのすしを配布するとしている。

 捕獲したマグロを一定期間飼育し、大きくしてから出荷する「蓄養マグロ」は、高島屋によると、2日間で大トロ(一皿750円)、中トロ(同500円)、赤身(同300円)合わせて2000皿分が販売され、約100万円の売り上げがあった。

 30日にすしを食べた客から「脂がぎらぎらしていたが、蓄養マグロではないか」という指摘があった。

 マグロは、回転ずしコーナーを出店した北海道函館市の回転すし運営会社「キョーワ」(近藤忠彦社長)が東京・築地の卸業者から仕入れていた。卸業者は「注文を受けた際、トルコの蓄養マグロしかないことは伝えており、了承を得ている。きちんと産地表示もしており、売り方までは関知していない」としている。

 近藤社長は「なぜこんなことになったのかは調査中だが、北海道展の初日からマグロを出さないわけにはいかないと担当者らが判断したのだろう。きちんと高島屋に伝え、表示すべきだった」と話している。

 キョーワによると、100キロの蓄養マグロの値段は60万—70万円。31日には20万—30万円で仕入れた50キロの近海のホンマグロを高島屋で出しており、「値段的には差はない」と説明している。

 高島屋では「販売前日に釣った新鮮な魚を送ってもらう契約だった。しかし、釣れなかった場合は、マグロを出せなくても仕方がないということも伝えてあった。お客様には深くおわびする」と謝罪している。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031031-00000414-yom-soci