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地下鉄・松本両サリン、坂本堤弁護士一家殺害など13事件で27人を死亡させたとして殺人罪などに問われ、死刑を求刑されているオウム真理教元代表・松本智津夫(麻原彰晃)被告(48)の公判が31日午後、東京地裁で結審した。最後に被告に意見陳述の機会が与えられたが、何も語らなかった。判決言い渡しの期日は来年2月27日と正式に指定された。
最終弁論終了後の最終意見陳述で、小川正持裁判長が「最後に述べておきたいことがあれば述べませんか」と尋ねたが、松本被告は無言のままだったため、審理は終結された。
この日は前日に引き続いて、「事件は弟子の暴走で起きたもので、被告は全面無罪だ」とする最終弁論を弁護側が読み上げた。
地下鉄サリン事件について、強制捜査が迫って危機感を抱いた故村井秀夫元幹部と井上嘉浩被告(33)が企画・指揮した事件だと主張。「事件2日前に松本被告と弟子たちが乗ったリムジンの中で、事件の謀議があった」とする井上被告の証言は虚偽で、松本被告の指示は一切なかったとした。さらに、散布されたものがサリンであるかについても疑問が残ると訴えた。
96年4月の初公判からこの日まで7年半、256回にわたる長期の裁判だった。検察側が途中で地下鉄・松本両サリン事件の負傷者数を大幅に絞り込み、薬物密造の4事件の公訴を取り消したため、当初の予想よりも審理が短縮された。
(10/31 16:29)