2003年10月31日(金) 00時00分

貸金業者を集団提訴　過払い金返還求め（朝日新聞・）

　　債務整理に必要な、取引経過の開示を拒んだとして、貸金業者から法律の規定以上に金利を取られていた県内の１０人の被害者が３０日、盛岡市内の貸金業者１社を相手取り、過払い金と慰謝料合わせて約１０２５万円の支払いを求める訴えを、盛岡地裁に起こした。

　　訴えられたのは、盛岡市内の「東日本クレジット」。訴状によると、原告らは長期間にわたり、同社に法定金利を超える支払いをしていて、過払い分の返還を求めようとしても、取引経過を示す帳簿の開示を拒まれたという。

　　弁護団の試算では、過払い分は計約７２５万円にのぼった。

　　今度の提訴では、岩手弁護士会の消費者問題対策委員会（菅原瞳委員長）の弁護士２６人が弁護団を結成し、原告代理人となった。

　　弁護団によると、取引経過の開示協力は金融庁のガイドラインに定められているが、同社は、弁護士や原告らが調停を通じて求めた帳簿開示を拒んでいるという。

　　川上博基弁護士は「取引経過非開示で慰謝料が認められた判例が多数ある。この提訴をきっかけに、悪質な貸し付けを抑え、債務に苦しむ人たちを救いたい」と話している。

（10/31）

http://mytown.asahi.com/iwate/news02.asp?kiji=4477