2003年10月29日(水) 14時32分
MS、メッセンジャーサービス機能停止へ(ZDNet)
米Microsoftは、スパム送信者に悪用され、脆弱性も発見されているWindowsの「メッセンジャーサービス」機能を、次回のWindows XPアップデートでオフにする計画だ。同社Windowsクライアントグループ幹部のニール・チャーニー氏が10月28日、ロサンゼルスで開催の開発者会議Professional Developers Conference(PDC)で明らかにした。
Windowsのメッセンジャーサービス機能はMicrosoftのインスタントメッセージング(IM)ソフトとは別物。ネットワークに接続されたコンピュータ間のデータ交換用メカニズムだ。スパム業者は通常なら企業内のネットワーク管理にしか使われないこの機能を利用して、ユーザーのデスクトップ上に広告をポップアップ表示させていた。また、Microsoftは今月、この機能に脆弱性があることを明らかにした。
チャーニー氏によると「現段階で、開発者と(この機能をオフにする)計画の検討を進めている」。
次のアップデートとなる「Windows XP Service Pack 2(SP2)」は2004年上半期に登場の予定。SP2ではまた、Internet Connection Firewallがデフォルトでオンの設定となる見通しだ。
Windowsのメッセンジャー機能は、ホームユーザーに使われることはほとんどないのにセキュリティ上の問題を生んでいるとして批判を浴びている。ネットワーク管理者らは、この機能の脆弱性を利用して攻撃者がMSBlastやSlammerに似た急激に拡散するワームを作成するのではないかと懸念している。
チャーニー氏は、多くのコンシューマーはこの機能を使ったことがなく、また企業ならばオンに戻すノウハウがあるだろうから、オフにするのはたやすい決定だと述べている。(ZDNet)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031029-00000015-zdn-sci