2003年10月24日(金) 00時00分
割引クーポン掲載の無料雑誌が若者に人気駅で山積みのフリーペーパーには、クーポンが満載=10月上旬、福岡・天神で(朝日新聞・)
デフレ…節約志向の若者に人気
九州・山口・沖縄 計1141万部発行 飲食店や美容室、エステサロンなどの割引クーポンを載せた雑誌が人気を集めている。特に繁華街の駅やコンビニなどに無料で置いてあるフリーペーパーが増えた。1冊まるごとクーポンばかりの「クーポン誌」もある。長引くデフレで節約志向が、主婦や若者など幅広い階層で強まっていることが背景にあるらしい。有料のタウン誌も巻き返しに躍起だ。
クーポンは「自家製デザートプレゼント」「パーマ・カラー20%OFF」など様々。店舗や料理の写真が印刷され、そのまま「広告」になる。主に狙う客層は20〜35歳という。
リクルートが全国各地で発行する無料の「ホットペッパー」は、ページの大半がクーポンで埋まっている。九州のエリア版は、福岡、北九州、熊本、鹿児島、長崎の5種類。01年8月創刊の福岡版は25万部。2年間で5万部増えた。
編集部の5月の調査では、1店当たり240人がクーポンを利用した。潜在的な需要は大きいとみる佐藤敏亨編集長は「掲載店を増やして情報量を倍にしたい」と話す。
フリーペーパーの業界団体の日本生活情報紙協会によると、九州・山口・沖縄の9県では7月末で138誌、計1141万部発行。なかでも福岡県は49誌、計426万部で全国5番目。
これに対し、有料タウン誌は危機感を募らせている。「九州ウォーカー」を発行する角川書店は、福岡市で11月から隔月で無料クーポン誌を出す。同じクーポンの一部を九州ウォーカーにも載せる予定で、2誌の連動が販売増につながれば、と期待している。
数年前からクーポンのページを入れている「シティ情報ふくおか」の園田上一郎シニアディレクターは「フリーペーパーと一般誌の両方を読む読者が増えた。必要に応じて使い分けているようだ」と話している。
(10/24)
http://mytown.asahi.com/fukuoka/news01.asp?kiji=5409
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