2003年10月22日(水) 00時00分
銚子の缶詰業者が大手にクレーム(朝日新聞・)
イワシ缶詰のネーミングや原産地表示を巡って、銚子市の信田(しだ)缶詰(信田臣一社長)が水産最大手のマルハ(本社・東京)に「商業モラルに反する」と善処を求めている。
信田缶詰が問題視しているのはマルハが1日から全国発売したイワシ缶詰「大羽いわし しょうゆ煮」。信田缶詰は「大羽いわし しょうゆ味」を昨年から製造販売している。
マルハが1匹200グラム前後の特大マイワシ3匹を使っているのに対して、信田は100グラム前後のマイワシ4、5匹を使っている。原料はマルハが北米産、信田がアメリカ西海岸産といい、価格は両方とも500円が目安になっている。
信田缶詰は国内で水揚げされる大羽イワシが確保できた時期には「缶熟いわし」「とろイワシ」「入梅いわし」といった商品名で出荷してきた。水揚げが減り、アメリカ西海岸産の輸入原料を使うようになったため名称を変え、缶には「米国西海岸産」と表示した。昨年「大羽いわし」を商標登録しようとしたが「一般に使われている名称」として却下された。
信田缶詰はマルハに対して「名前が同じなうえ、同じ北米産の材料を使いながら材料の原産地の表示がない」と再三申し入れ。銚子市漁協(堀井康司組合長)も「イワシは銚子のシンボル。大羽いわしの名を産地表示なしで使うのは極めて遺憾」と共同歩調をとる。
マルハの土屋克仁広報グループ長は申し入れについて、「電話ではお答えした。名称は一般的なもので問題はない。缶のデザインも材料の大きさも違う。原料は北米産だが、サバ缶などほかの輸入原料を使った缶詰も、(マルハでは)原産国を表示していない」と話す。
(10/22)
http://mytown.asahi.com/chiba/news02.asp?kiji=3525
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