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激しいシェア争いを続ける携帯電話業界で、高速・大容量のデータ通信を可能にする「ブロードバンド携帯」の開発競争が熱を帯びてきた。KDDI(au)は22日、ADSL(非対称デジタル加入者線)並みの毎秒最大2.4メガビットの通信速度で、データ通信に使い放題の定額制を導入した新サービスを来月28日から始める、と発表した。業界で最速だったNTTドコモやボーダフォンの384キロビットをはるかに抜く。しかし、ドコモは14メガビットのデータ通信ができる「3.5世代携帯」を開発中で、最速競争に終わりはない。
KDDIの新サービス「CDMA 1X WIN」では、高速・大容量のデータ通信により、ネット接続や動画のダウンロードにかかる時間が、これまでの同社サービス(144キロビット)に比べ約半分に短縮される。小野寺正社長は「接続時間に対する利用者のストレスを解消する『ブロードバンド携帯』の登場だ」と胸を張った。
ネット接続や電子メールなどのデータ通信料は月4200円の定額制を業界で初めて導入する。「データ通信で4000円超の利用者は業界全体で1000万人を超えており、相当の需要がある」と読む。ただし、音声通話料はこれまで通り従量制だ。新サービスには2万〜3万円の専用端末が必要で、今年度は45万台の販売を見込む。
業界最速の座を奪われることになるドコモは、先端の「第3世代」を進化させた「3.5世代携帯」で、14メガビットのデータ通信ができるよう開発を急いでいる。05年にも投入する方針だ。
携帯各社が「ブロードバンド携帯」で競うのは、携帯の音声通信が伸び悩む中、利用者獲得のカギがデータ通信のサービスにあるからだ。
KDDIは新サービスの利用者向けに、コンテンツ(番組)提供業者と共同して映像番組を流す「EZチャンネル」を始める。利用者が事前に登録しておけば、内容が更新されるたびに自動的に配信される。バラエティー番組や競馬中継、クイズなど5分程度の番組が14チャンネルあり、利用者は好きな時に見始めることができる。
ドコモが静止画中心に提供して成功した「iモード」に対し、KDDIは動画中心のサービスで対抗する戦略だ。(10/22 23:35)