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2003年10月22日(水) 10時45分

<医療ミス>別の種類の抗がん剤を投与 鹿児島大病院毎日新聞

 鹿児島大学医学部・歯学部付属病院(鹿児島市、愛甲孝院長)に肺がんで入院した60代の男性が、処方予定の抗がん剤とは別の種類の抗がん剤を投与され、今月中旬に亡くなった。同病院は21日、この事実を発表し、「因果関係は分からない」としている。鹿児島県警は業務上過失致死容疑の可能性もあるとみて調べている。

 病院によると、男性は今年8月入院。その後に、担当の研修医がコンピューターで処方せんを作成した際、「タキソール」とすべきところを、より効き目が強い「タキソテール」と入力。研修医の指導医も内規で定めた確認をしなかったため、9月初旬、タキソテール280ミリグラムが点滴投与された。タキソテールの標準使用量はタキソールの3分の1程度とされている。

 男性は抗がん剤の副作用で呼吸困難に陥り、集中治療室で治療を受けていったん回復。しかし一般病棟に戻った2週間後に容体が急変し、多臓器不全で死亡した。

 病院は医療事故調査委員会で調査。一度は回復しているため「死亡前の容体悪化は、誤投与が影響したかは明らかにできなかった」としている。【高橋咲子】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031022-00001021-mai-soci