2003年10月21日(火) 20時56分
投薬ミスで患者死亡、京都の病院側に1億円賠償命令(読売新聞)
済生会京都府病院(京都府長岡京市)で、腎炎の治療を受けていた時に意識不明となり約6年後に死亡した男性患者の両親が、「投薬ミスが原因だ」として、病院を経営する「恩賜財団済生会」と主治医に約1億6400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、京都地裁であった。山下寛裁判長は「投薬ミスと死亡に因果関係が認められる」として、約1億円の支払いを病院側に命じた。
判決によると、当時15歳だった患者は血管の炎症が原因で起きた「紫斑病性腎炎」の治療のため、1997年1月から血液の凝固を防ぐ薬を投与されたが、同年3月に脳内出血が原因で意識不明となり、今年4月に21歳で死亡した。
山下裁判長は、患者が意識を失う4日前、主治医らが血液検査で薬の副作用を懸念すべき数値を得ていたと指摘、「脳内出血発症について予見可能性があり、薬剤投与を中止しなかった過失がある」とした。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031021-00000111-yom-soci