2003年10月21日(火) 00時00分
警部補、債権回収に加担か 贈賄側は“ヤミ金”(神戸新聞)
兵庫県警警部補(40)が個人情報を漏らす見返りに現金を受け取っていた贈収賄事件で、贈賄側の男(41)が自営業者らに多額の金を融資するヤミ金業者のような存在だったことが、二十一日までの兵庫県警の調べで分かった。二人は高校時代からの付き合いがあり、男に漏らした情報が債権回収に悪用されることを知りながら、不正に個人情報を引き出していたとみて追及する。
調べでは、男は大阪府内で貿易業を営んでいたらしいが、経営実態などがはっきりしていない。貸金業は無届けで、複数の自営業者らに融資していたとみられる。二〇〇〇年十一月、警部補に調査を頼んだ対象者も、貴金属を取り扱う業者で、男が数回に分けて貸し付けた約五千万円を返済しないまま行方が分からなくなっていた。
男は警部補にこうした経緯を説明した上で、対象者の使用していた携帯電話の番号二種類を示したという。
警部補はふだんから部下や知人らに対しても面倒見がよく、飲食を振る舞うことがたびたびあったという。半面、自宅のローンなどで経済的に余裕がなく、容疑事実となった五万円以外にも、男から数回一、二万円ずつ無心していたといい、受け取った金額は約十万円近くになるという。
警部補は、不透明な活動をしていた男と付き合いを続けていたことについて「捜査情報などを提供する協力者ではなかったが、いつか役に立つと思った」などと話しているという。
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sougou/031021ke130350.html