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音楽CDなどの違法コピーに対し、音楽ソフト業界が対策を強めている。インターネットの競売などに違法コピー品が出され、最近では映像ソフトにも被害が拡大しているためだ。ネット上での監視を強め、悪質な著作権侵害には刑事告訴など法的手段の活用に乗り出した。違法コピーはパソコンの普及やデジタル技術の進歩で急増中。売れ行き低迷に悩む業界が危機感を強めている。
大手24社が加盟する日本レコード協会の調査では、複製可能なCD−Rへの音楽CDのコピーは年間約2億4000万枚。CDアルバムの年間生産枚数に匹敵する。違法コピーを含めた譲渡目的の複製は約8000万枚。大手11社はパソコンへのコピーを禁止・制限する機能がついたCDを発売しているが、音楽CDの生産数は02年が約3億3000万枚と4年連続の減少で、ピークより3割近く落ち込んだ。
「断固たる姿勢で臨むべく、刑事告訴に踏み切った」。ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は20日、専属アーティストの映像を複製したディスクをネット上で販売していた関東在住の20代男性を昨年末に刑事告訴し、罰金20万円の略式命令が出たことを明らかにした。
SMEは昨年6月、ネット競売に出回る違法コピー品の監視チームを編成。今年度から社内の1部門に格上げし、専従担当者を置いた。
違法コピー品が見つかると競売の主催者に削除を依頼し、出品者にはメールで警告。出品が取り消されなければ、SMEが競り落として出品者を特定し、悪質なケースは法的手段を取る。
レコード協会は、昨年秋に始めた啓発キャンペーンを拡大。著作権の大切さを解説したリーフレット100万枚を作り、11月からは昨年より約80人多い200人規模のアーティストが連名で違法コピー防止を訴える。
ネットにつないだパソコン同士で音楽や映像をやり取りする「ファイル交換ソフト」も不正の温床だ。大学LAN(域内情報通信網)を通じ不正入手する学生が増えており、レコード協会は不正が発覚した全国20以上の大学に警告文を送った。(10/21 07:08)